老犬とホオジロザメ

たまたま見かけたテレビ番組で
ある女性が紹介されていました。
その方は老犬介護ホームを運営されています。

老犬が力尽きてゆくさまや
それを献身的に支える女性やホームの方々の様子に
思わず涙しました。

その女性はこの世に生を受けた犬たちにも
最期まで生きててよかったと思ってほしいと、
人間のストレス社会の犠牲にならずに済んでほしいと、
清々しく語っていました。

決して安易ではないであろう介護に携わるその方の
強く崇高な想いを垣間見たようでした。

また、海洋生物学を修めたいと願う次男は、
入学願書を出したオランダの某大学の担当官と
先日オンラインで面接がありました。

いくつかの質問のあと、最後に聞かれたのは、
「もし何の制約もなかったら、どんな研究をしたいですか?」

それに対して次男は、
「まだまだ未知のホオジロザメの生態を調査して
生物の多様性維持や海洋保護に貢献したい」
ということを滔々と語ったといいます。

自分の軸どころか、
「好き」さえもぼやけている私自身にとって、
あの女性にとっての老犬を支える活動や
次男にとってのホオジロザメ研究への夢は
ただただ眩いばかりです。

きっと誰にだってあるはずの、
でもどこかに眠っている、
情熱や熱意、使命や理念、

たとえささやかでも
自分の中にあるものを
見つけていきたいと願うのです。

投稿者プロフィール

白乃ちえこ
白乃ちえこ
これから

前の記事

The Circle of Life
今日の「好き」

次の記事

炎の記憶