炎の記憶

炎がはぜる音や
温度によって色を変えるともしびに
心は落ち着いてゆきます。

寒く暗い冬の夕べ
自宅のマントルピースに火をくべて
家族と穏やかに過ごすひとときのように

湾を見渡す宿で
バルコニーにしつらえた暖炉を囲んで
ワインを飲みながらのおしゃべり

まるで
天空に吸い込まれてゆくようです。

 

遠い太古の昔
野生動物や寒さから
ヒトを護ってくれたであろう
原野や穴ぐらで焚いた炎の記憶が

心に静けさや安らぎを
もたらしてくれるのだろうか

などと想いが至ります。

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白乃ちえこ
白乃ちえこ