ちいさな問い

森の中に長い間放っておかれた小屋がありました。
街でレストランを経営するある人が
投資をして改造し
カフェを始めたのが数年前。
散歩に来る人たちが憩うのにもってこいで
少しずつ訪問客が増えていきました。
夏になればベンチに腰掛けて夜空のもとで
ジャズを聴きながらグラスを傾け、
冬の寒い午後は薪の近くで毛布をかけて
Chocolat ChaudやVin Chaudで温まる、
そんな素朴で豊かな時間を過ごせる場所です。
そこへcovid-19の嵐が吹き荒れ
夜間外出禁止だのレストランの営業規制だので
人びとの楽しみが制限されましたが
このカフェは屋外での営業ですから
規制は限定的でむしろ追い風となり
どんなに寒い日でも客足は途絶えません。
自宅近くの森のカフェ
大好きな場所のひとつです。
元をたどれば
「あの小屋をカフェに変えよう」
という誰かの頭の中での構想でしょう。
たったひとりが抱いた想いや考え、信念を
形にしようとする客観的な判断と熱い想い
それがあってこその実現だったんだと感じ入ります。
未来を変えたいとき
「自分はどうしたいか?」
このちいさな問いが行動を変えてゆく
「ではどうやったらいいのか?」
このちいさな問いが現実を動かしてゆく
どんなに高い山だって最初の一歩から
ゆっくりだって
どのルートからだっていいんだから
少しずつ目指す頂きに近づけるように歩みつづける
そうしたら
きっとかならず
違う景色が見えてくる