24歳だったわたしへ

24歳の誕生日、まさにその日、ひとり日本を発ったのでした。

当時はインターネットどころか
携帯電話も普及する前のこと、
国際電話にはオペレーターを通していました。

その前年に故国へ戻ったボーイフレンドとの電話代で
学生アルバイトの収入はあっという間になくなった、
そんな時代でした。

それでも、両親の心配をよそに、
当の本人に不安はまったくありませんでした。

若かったから、
ボーイフレンドに会いたかったから、
生まれて初めての引越をしたかったから、
日本の外で暮らしてみたかったから。

でも振り返ってみると
どれも代えがたいきっかけではあっても
一番の原動力は
<自立心>
だったのではないかと思います。

これから見る世界で
これから進む未来を

<ひとりで歩み始めたい>という切なる想いに
突き動かされたのでした。

周囲のひとたちは目を丸くしていましたが
自分にとっては
それが自然な選択でした。

 

もしあの頃の自分に会えたなら
今の自分に言ってくれることでしょう。

あの時は迷いがなかったよ、
行動できたよ、
これからだってきっとできる。

そして今の自分は
あの頃の自分に伝えます。

今ここにいるのは
支えてくれたたくさんの人たちと
あなたのおかげだね。
どうもありがとう。

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白乃ちえこ
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